トランプが「ロシア選挙介入」について発言を撤回した本当の理由


トランプ米大統領は17日、米ホワイトハウス「2016年の米大統領選でロシアが介入したという米情報機関の結論を受け入れる」と述べた。16日にはロシアの関与を否定するプーチン大統領に同調したが、言い間違いだったと釈明。わずか1日で発言を撤回した。国内でロシアに近すぎるとの批判を受けて方針転換したが、米議会では対ロ制裁強化を求める声も出ており、混乱収拾のメドはたっていない。

トランプ氏が共和党議員との会合で語った。トランプ氏は会合で、16日の米ロ首脳会談後のプーチン氏との共同記者会見では選挙介入問題で「『ロシアが干渉しない理由が見つからない』と言うつもりだった」と語った。16日は「ロシアが干渉する理由が見つからない」と話しており、「not」を一つ入れ忘れたと主張した。ただ、トランプ氏は会合で選挙介入の主体は「他にもいるかもしれない」とも語った。

 米情報機関は16年10月に16年の大統領選でロシアのサイバー攻撃による妨害があったと発表した。トランプ氏は16日、関与を否定するプーチン氏と米情報機関のどちらを信用するかを問われ「プーチン氏の否定はとても力強い」と語り、プーチン氏を支持する考えを示していた。しかし、17日の会合では米情報機関を全面的に信頼していると強調し、ここでも考えを一変させた。

 ロシアによる選挙介入問題は、米国が長年にわたって理念としてきた民主主義の根幹を揺るがす深刻な問題だ。言い間違えとするトランプ氏の主張に米議会の反発は大きい。米下院情報委員会の民主党トップのシフ議員は17日、トランプ氏の釈明について「どんな短いコメントも修正できない」と批判した。(日本経済新聞より)

ロシアの選挙介入認める トランプ氏、会見発言を撤回 (写真=ロイター) :日本経済新聞

 

かなり苦しい言い訳であるが、ここで思い出されるのは2018年1月に発売された暴露本「Fire and Fury: Inside the Trump White House(炎と怒り:トランプのホワイトハウス、その内側)」。内容は政権を揺るがしかねないものから、個人的なものまで様々であるが、主なポイントは以下の内容。

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1.「ロシア疑惑」めぐる新たな証言:バノン氏はトランプ氏の長男を「売国的」と非難していた

トランプ氏の長男は、大統領選中の2016年6月、ヒラリー氏に不利な情報を提供すると申し出たロシア人弁護士と、トランプタワー25階の会議室で面会していた

この面会について、バノン氏は暴露本の中に収録されたインタビューで「(たとえこの行動が)売国的で非愛国的で最低最悪だと思わなかったとしてもー自分はそう思ったがーすぐにFBI(連邦捜査局)に連絡すべきだった」と批判しているという。

この面会について、トランプ氏の長男は過去の報道に対して事実と認めた。一方で、ホワイトハウスはこの面会には何の問題もなく、FBIの特別検察官による捜査は「魔女狩り」だとして火消しに取り組んできた。

しかし、このインタビューによって、実際にはバノン氏のような元側近もこの面会を問題視していた可能性が浮上している。

面会は、ロシア政府が大統領選に介入したとされる「ロシア疑惑」の一端を担う問題だ。

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  1. 大統領選に勝利したトランプ陣営は「落胆」

著書では2016年11月に大統領選に勝利した際のトランプ陣営の「落胆」について触れられているという。この部分はニューヨーク・マグで事前に公開されている。

スティーブ・バノン氏の目の前で、当選確実となったトランプ氏自身は当初、当惑していたという。しかし、しばらく愕然とした後、突如として「自分は大統領にふさわしい、完全に能力を備えた人間だ」と信じるように変身をとげたという。

  1. トランプは友人の妻たちとの性行為が「生きる価値」と自慢

本書では、トランプ氏の友人からの情報をソースとして、トランプ氏が友人の妻たちとの性行為が「生きる価値」だと自慢していたと書いている。

トランプ氏は友人の妻を口説くため、オフィスで友人と話をしている場面を友人の妻に盗聴させていたという。

その会話の中ではわざと、夫側に「まだ奥さんとの〇〇〇〇がいいのか?どのくらいするんだ?」などと聞いて、妻側を失望させるのが常套手段だったという。

4. イヴァンカが政権入りしたのは、将来の大統領を目指すため

著書では、実業家だったトランプ氏の娘、イヴァンカとその夫のジャレッド・クシュナー氏が周囲の反対を押し切って政権入りしたのは、将来的に大統領を目指すためだったと書かれているという。

夫婦は、その際にはイヴァンカ側が大統領候補として出馬するという約束を交わしているという。

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5. イヴァンカはトランプの髪型の秘密を暴露

また、イヴァンカ氏は、大統領選出馬前からテレビなどでネタにされていた父親の髪型の秘密を他人に暴露し、からかっていたという。

イヴァンカ氏の説明によると、トランプ氏は頭頂部に髪の毛がないことから「頭皮後退手術」を受けてその広がりを抑え、その周りの髪の毛を中央で寄せ集め、後ろに流して固めることで隠しているという。

なお、独特のオレンジ色の髪は「ジャスト・フォー・メン(男性専用)」という商品によるものだという。

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(ハフポストより)

トランプ大統領の暴露本に書かれた、5つの中身とは? 「ロシア疑惑」から「友人の妻との性行為」まで

 

この本は、2017年8月に首席戦略官兼大統領上級顧問を解任されたスティーブ・バノン氏を含む、200人以上へのインタビューを元にし、ホワイトハウス内部の混乱が書かれたものであるが、100%まで行かないまでも描写は具体的な点も多く70%~80%はかなりの信憑性ががあるように思われる。

その中で、唯一と言っていいほど、やや抽象的な表現であった部分は”ロシア疑惑”の部分。確固たる証拠がなかったことがその主な要因だと思われるが、「ロシアの選挙介入」が事実であると認められた現在では、以下の記述についても信憑性を帯びてくる。

 

ドナルド・トランプ次期米大統領の「不名誉な」個人情報を入手した、とロシアが主張。機密指定されている文書の中には、トランプ氏が2013年のモスクワ滞在時に複数の売春婦を呼び、オバマ夫妻の寝たベッドに向けて放尿させたとする記述もあった。

ロシアのラグジュアリーホテル | ザ・リッツ・カールトン モスクワ


 彼は複数の売春婦を雇い、自分の見ている前で、オバマ夫妻の休んだベッドをゴールデンシャワーで汚させた。当ホテルはロシア連邦保安庁の管理下にあることで知られており、記録用にすべてのメインルームに隠しカメラとマイクがある。

情報筋D氏によると、トランプ氏はモスクワでオバマ夫妻の滞在したリッツ・カールトンホテルのスイート部屋を借り変態行為に及んだ。

彼は複数の売春婦を雇い、自分の見ている前で、オバマ夫妻の休んだベッドをゴールデンシャワー(放尿ショー)で汚させた。当ホテルはロシア連邦保安庁の管理下にあることで知られており、記録用にすべてのメインルームに隠しカメラとマイクがある。

トランプ米大統領に関連した画像-02

もしこれらの理由で、トランプがロシアに実質的にコントロールされているなら、不名誉どころではなく、真の「国家反逆罪」ですね。