AI(人工知能)の現状と未来について

  

AIにはレベルというものがあり、一般に「強いAI」と「弱いAI」に大別されます。

強いAIは、汎用人工知能とも呼ばれ、人間の知能に迫って人間の仕事をこなせるようになり、幅広い知識と何らかの自意識を持つものです。

 

弱いAIは、特化型人工知能と呼ばれ、全認知能力を必要としない程度の問題解決や推論を行うソフトウェアを指しています。

例えば、囲碁のプロ棋士に勝利したAlphaGoや、はやりのディープラーニングは、この弱いAIに区別されます。

 

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現時点では強いAIは実現されておらず、今存在しているのは弱いAIのみです。AlphaGoは囲碁に強くても、あくまで囲碁に特化しており、人間のように自らサッカーをやり始めることはありません。

また、「AIはどんどん賢くなる」「自ら学ぶ」という言葉で惑わされがちですが、自意識のようなものはありません。



AIの4つのレベル

 

レベル1・・・単純な制御プログラム

温度の変化に応じて機能するエアコンや冷蔵庫など。「人工知能搭載の◯◯」といった、マーケティング用語として用いられる場合もある

レベル2・・・対応のパターンが非常に多いもの

将棋のプログラムや掃除のロボット、質問に答える人工知能など、弱いAIがこれにあたる

レベル3・・・対応パターンを自動的に学習するもの

検索エンジンビッグデータ分析で活用される。機械学習を取り入れたものが多く、特徴量は人間が設計する

レベル4・・・対応パターンの学習に使う特徴量も自力で獲得するもの

ディープラーニングを取り入れた人工知能が多く、高度な分析が可能

 

生活に身近なAI

掃除ロボット

人工知能の最も身近な例としては、お掃除ロボットの「ルンバ」があげられる。

人工知能が搭載されたルンバは、内蔵されたセンサーによって障害物を避けながら掃除をすることができます。また、部屋の間取りや家具の配置などをデータとして設定することで、同じ道を通ることなく、効率的に掃除を行うことができる。掃除が終わったら、ルンバ自身で充電器のある位置まで戻ることができる。

 

自動車の自動運転

 

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近年、各自動車メーカーが特に力を入れているのが、人工知能による自動車の自動運転です。画像認識機能や音声認識機能から得られた情報を用いて、通行人、対向車、信号、標識などを認知することや、駐車していた車が動き出す瞬間を察知することなど、人間と同じような水準の認識を可能とする人工知能の研究開発が進められている。

また、「人間が見落としそうな危険を認識することができる」「疲労や感情の乱れがない」といったことから、自動運転以外に、事故率の減少にもつながると期待されている。

 

感情を持つロボット

ソフトバンクは、「愛を持ったロボット」をコンセプトとして、人間の感情を認識できるロボット「Pepper(ペッパー)」の研究開発に取り組んでいる。人間の表情、声のトーン、文章などを読み取ることで、喜びを分かち合ったり、悲しみに同情したりといったことが可能となるようだ。

  

クレジットカードの不正使用検知

クレジットカード業界では、クレジットカードの使用状況をモニタリングしたり、個々のユーザーの利用パターンを把握したりできる人工知能が使われるようになってきている。いつもの利用パターンから大きくずれた行動や、膨大なデータから抽出された不正使用時のパターンと一致するような行動があれば、カード会社からユーザーに連絡がいくようになっている。

 

検索エンジンの最適化

例えば「Google」など、インターネットの検索エンジンにも人工知能が活用されています。キーワード、文字数、滞在時間、直帰率といった情報をもとに学習をしながら、質の低いコンテンツ、有害コンテンツ、コピーコンテンツなどを排除するようしている。

 

アップル、グーグル、アマゾンのスマートスピーカー

 

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メーカー別の利用台数シェアは、米アマゾン・ドットコムの「Echo」シリーズが70%。米グーグルの「Google Home」シリーズが24%。そして米アップルの「HomePod」は、わずか6%

 

 こうしてアップル製品のシェアが低いのには、主に2つの理由があると。1つは、市場参入の遅れだ。アマゾンがEchoの初代機を発売したのは、2014年11月。当初は米国の一部のPrime会員を対象にした限定販売だったが、その翌年には一般販売を開始し、その後Echoは大ヒットとなった。

 これを追う形でグーグルがGoogle Homeを発売したのは2016年11月。アマゾンのEchoから2年遅れだ。そして、アップルがHomePodを発売したのは、今年2月(日本では未発売)。アップルは、さらに1年超遅れた。

 

カギを握る価格競争力

 

 こうした製品投入時期の違いに加え、EchoとGoogle Homeには、価格が50ドルと安価な製品が用意されている。「Echo Dot」と「Google Home Mini」である。

 これに対し、HomePodは価格が349ドルの1モデルのみで、これが2つ目の理由である。

 アマゾンとグーグルはいずれも、顧客宅のすべての部屋に自社のスマートスピーカーを置いてもらうという考えのもと、マーケティング戦略を展開しており、それらが奏功しているという。

 例えば、アマゾンの利用者の34%は、2台以上のEchoを所有している。Google Homeの利用者では、この数が31%。また、アマゾンの場合、3台以上所有しているという人が10%いる。

 こうして多くの利用者が複数台のスマートスピーカーを所有しているのは、前述したとおり、50ドル程度と安価な製品が用意されているからだ。

 アマゾンとグーグルのスマートスピーカーは、その販売台数の半数以上が安価モデル。2社はこうして、自社プラットフォームを家庭内で広めようとしている。

 

 アップルのHomePodも発売以降、わずかながらシェアを伸ばしている。しかし、価格競争力の高い製品を持たないアップルが、今後この市場でシェアを拡大していけるのかどうかは定かではない。

 

もう一つのアップルの弱み

 

 米ネットマーケティング会社ストーンテンプルが行った大手4社のアシスタントサービスを対象にした調査では、一般的な質問に対する正答率はSiriが最も低かった

 

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 これによると、Siriは、質問に対する回答の比率が40.8%。そのうち正しい答えの比率は80%。これに対し、Google Assistant(スマートフォン版)は回答率が77.2%で、そのうちの95.2%が正しい答えだったという。

 

AIの未来

 

以上よりAIが人間のように動くことができるのは、人間がAIに対して大量の学習データを読み込ませているからなのです。その学習データをもとに、AIは人間と同様の動きができるような仕組みになっています。

 

つまり、学習データがなければ何もできないということです。AIも機械ですから0から1を作り出すことはできません。AIは学習データを元に未来を予測する事は可能ですが、全く新しい物を作り出したりする事は人間にしかできないということです。

 

グーグルやマイクロソフト、アマゾンのような大手テック企業は、AI分野の才能と高性能コンピューターをずらりと揃えることで、コアビジネスであるターゲティング広告や顧客の消費行動予測を強化している。

さらには、自社のネットワーク内で外の参加者にAIを使ったプロジェクトを運営させることで利益を上げようとしている。そうすることで、ヘルスケアや国家の安全保障といった分野の発展が促進されていく。

今後のAIの商用利用の可能性を考えれば、さらなる進化が予想される。