瞑想(Meditation)の種類とやり方

 

スポーツ界のスーパースターマイケル・ジョーダンイチローがパフォーマンスアップのために瞑想を実践していたことは有名な話で、経済界の故スティーブ・ジョブズビル・ゲイツなども創造性を高め、思考の明晰性を高めるために瞑想を取り入れている。

 

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瞑想にはいろいろなやり方が存在するが、主だったものは以下の3種類である。

 

◉[集中する方法(チベット仏教など)] 

対象物、考え、感情に集中する瞑想法、40Hzの活動ベータ波とガンマ波に特徴、強く集中

◉[観察する方法(マインドフルネス瞑想、ヴィパッサナー瞑想など)]

自分の呼吸、思考、感覚に注意を向ける瞑想法、左前頭葉中心部の活動シータ波に特徴、眠りの状態、夢を見ている状態

◉[自動的に超越する方法(TM(超越瞑想)など)]

自分自身の活動領域を超越する瞑想法、前頭葉のアルファ波の同調と前頭葉後部の位相同期現象、脳機能全体がより目覚めていて、より活性化する

 

チベット仏教の瞑想法

 

たくさんあるチベットの瞑想のなかから、慈悲の瞑想として有名な「トンレン」のやり方を説明する。「トンレン」とはチベット語で、「受け取り 与える」という意味。やり方はシンプルで、吸う息で、痛みや苦しみ悲しみなどを吸い込む。

 

<手順>

1.今も避難している人たち、家族を亡くした悲しみや痛み、汚染してしまった土地や、生き物の苦しみなどを吸う息と一緒に吸い込む。

2.今度は吐く息で、自分が持っている温かさや優しさ、慈悲の心や、今までに受けた愛情、や美しいものイメージや風景などを、呼吸に乗せて、その痛みのある場所、人、生き物などにむけて差し出す。

3.吸う息で苦しみを吸い込み、吐く息で優しさを差し出す。

4.これを繰り返す。

 

チベット瞑想法(トンレン)の効果

 

利他心を育てるチベット仏教の瞑想のなかでも、トンレンは「恐れない態度」、つねに「こころをオープンにする」ことを訓練して、共感能力を高め、鬱や罪悪感の減少に効果的。

自己への愛着を減らし、慈悲心につながることができるようになる。

 

 

マインドフルネス瞑想法

 

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基本のマインドフルネス瞑想は3つのステップで行う。

ステップ1 「調身」姿勢を整える

ステップ2 「調息」呼吸を整える

ステップ3 「調心」心を整える

 

<手順>

1.座って、背筋を伸ばし、姿勢を整える。

2.呼吸を整えながら、深呼吸を1〜2度行う。

3.目を閉じ、ゆっくりと鼻呼吸を始める。

4.呼吸に意識を向け、お腹がふくらんだり、へこんでいく動きを観察する。

5.雑念が湧いた時は、素直にそれを感じて受け入れ、再び今この瞬間に意識を向け、瞑想を続ける。

6.5分〜20分程度行ったら、ゆっくりと目を開き、少しずつ意識を戻していく。

 

マインドフルネス瞑想法の効果

 

マインドフルネスは1970年代よりアメリカを中心に科学的・医学的な研究が進み、効果が最も実証されている瞑想の一つ。ストレスや不安を取り除き、ココロを休め、生産力があがると実証されている。

身体面では、免疫力の改善、血圧の低下、血中コレステロール、血糖値の低下などが検証されていて、交感神経と副交感神経のバランスが整い、よく眠れるようになる。

精神面では、緊張・うつ状態の緩和、不安の減少、ストレス耐性の向上が実証されている。

脳機能面では、集中力・記憶力が向上し、複数の仕事を並行して進めている状況下でも一つ一つの事に集中することができるようになり、仕事や勉強で質の高いパフォーマンスにつながる。



超越瞑想

ザ・ビートルズを魅了した瞑想とマハリシ・マヘーシュ・ヨーギー

 

超越瞑想法は特許化されているため、メソッドをそのまま伝えることはできないが、凡そのやり方は以下の通り。ビートルズが1968年にマハリシと出会い、リシケシでマハリシと数週間を過ごし瞑想を学んだことは有名である。

 

<手順>

1.マントラを設定する超越瞑想の特徴はマントラを唱えながら瞑想をする。マントラは意味のない言葉を自分で作る。マントラとしては、「進む」、「成長する」、「私は明るい」、「私は元気」など。

2.リラックスして座る床に胡坐をかいて座っても、椅子に座っても構わない。寝ころんだ方が瞑想状態に入りやすければ、それでも大丈夫である。

3.静かに目を閉じる部屋は明るすぎず暗すぎず。リラックスした状態で軽く目を閉じる。

そしてマントラを唱えなていく。心の中で唱えてもよいし小さな声で唱えてもいいです。雑念はどうしても浮かぶため、振り払おうとはせず、そのままに流していく。

瞑想時間は20分。時間がきたらマントラを唱えるのをやめ、ゆっくりと目を開けます。瞑想後に、感謝の言葉を言う。

 

超越瞑想の効果

 

瞑想法には数々ありますが、特に超越瞑想法はかなり特化した瞑想と言える。まず他の瞑想法より短時間でメソッドをマスターできる。また、何よりもいいのは簡単でどこでも出来ること。意識が到達するのは深層意識であり。より深い瞑想状態を経験でき効果の即効性を実感できる。

 

超越瞑想法は、人間の全潜在能力を目覚めさせる技法と言われている。超越瞑想法を実施することによって脳全体の活性化が可能となり、知能指数や創造性、学習能力や集中力アップにかなりの効果が期待できる。

超越瞑想法は自然治癒力を大幅にアップさせる。超越瞑想法を実践することによって、身体が深い休息を経験します。結果体は活力を取り戻し、自然と自分を癒し、いくら寝ても取れなかった疲れや、ストレスを軽減してくれる。



以上3つの瞑想法はそれぞれやり方・効果は違うものの、基本的には脳がほぐれ、疲れも不安もなく穏やかな気持ちになることが目的であり、その点が座禅と異なる(座禅には目的がなく、 座禅を行うこと自体が目的である。 )


マインドフルネス瞑想法などは、スマホアプリなどがサポートしてくれる。適宜、使ってみるのも、手始めとしてはいいかもしれない。