江戸時代のエコライフを参考にする 粋で鯔背な生活

江戸時代は究極のリサイクル社会

江戸時代にはリサイクルすることが当たり前でした。現代のようになんでも簡単に手に入れられる時代ではありません。

物が少なく貴重でしたので、一つのものを長く大切に使うのが普通のことです。

使えなくなっても修理をしてまた使います。何度も直してそれでも使えなくなったもので、捨てることをせずにリサイクルしていたのです。

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ゴミのようになったものでも、売ってお金にしていたのです。

究極のリサイクル社会とも言えますが、市民のリサイクル意識が高かったというわけではなく、ただ「もったいない」という意識が強かったのでしょう。

江戸時代には、リサイクルだけではなく、ものを大事にそのままの形で何度も使うことも江戸時代ではあたりまえにおこなわれていました。江戸時代には寺子屋という庶民の子どものための学校がありましたが、ここで使う教科書は子どもの所有物ではなく、学校の備品でした。1冊の算術の教科書が109年間使われていた記録が残っています。

 

江戸時代の環境保護

たとえば、森の木材の採取は、自然に地面に落ちた枝だけ、しかも人が背中に載せて運べる量しか持ち帰ってはいけないものとされていた。

 灌漑システムは、水が水田を通過することによって濾過(ろか)されるようにできていた。交通・輸送手段は、家畜に依存するのではなく、人力と水上交通が中心だった。人間の排泄物を堆肥として利用することにより、廃棄物の量を減らしていたことにも注目したい

 

江戸時代の文化

江戸時代の文化は、ある意味町民が発展させた庶民の文化ともいえます。

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演芸においては能や狂言のようなものから発展し、浄瑠璃や歌舞伎などのわかりやすく楽しいものが登場しています。

 

また、川柳がはやり、庶民の生活をおもしろおかしく描写した十返舎一九の『東海道中膝栗毛』。東洲斎写楽葛飾北斎などを代表とする浮世絵は、19世紀フランス絵画の印象派の芸術家達(モネ、ドガルノアールセザンヌゴッホ)など錚々たる芸術家に影響を及ぼした。

 

江戸時代の教育システム

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僧侶や武士の開いた私塾(寺子屋など)や藩の開いた学校によって、教育が日本全国に行き渡ることになる。読み書きソロバンはもちろん、武家の子供は武士としての、髪結いになる子供は髪結いとしての、心構えや作法・秩序・しつけも含めた教育で、世界一の識字率を誇った。

 

粋な江戸っ子

「粋」とは、もともと江戸時代後期に江戸深川の芸者について語ったのが始まりとされています。身なりや振る舞いが洗練されていて、色気とさっぱりとした心持ちが同居しているような芸者の様を見て、当時の人たちは「粋だね〜」と言ったようです。

「粋」という概念にはを3つの特徴があります。

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1)媚態(びたい)

異性に対する「つやっぽさ」や「色気」であり、セクシーで上品な振る舞いともいえます。

 

2)意気地

反骨心や気概といったもの。「武士は食わねど高楊枝」といったやせ我慢や媚びない気概のようなもの。

 

3)諦め

運命を受け入れ、未練がましくなく、あっさりとした姿勢。無常観といった仏教的思想が反映されています。

つまり、「色気があって、気高く、さっぱりとした心持ちを持った様子」が「粋(いき)」だということになります。  

こう見てくると、私たちはいまこそ、江戸時代の文明・文化や精神を謙虚に学び直すべきではないでしょうか。工夫を凝らして平和を作り上げ、これを維持しながら、あれだけ豊かな文化を下々に至るまで普及させた。その多くの所産は今日なお普遍的価値を持つと言えます。

 

もっと詳しく研究したい方は、以下の本を参考にして下さい。

 

『お江戸日本は世界最高のワンダーランド』/講談社+α新書/増田悦左/講談社

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近代絵画に影響を与えた浮世絵。世界発の先物取引所である、大阪の大阪堂島米会所少子高齢化、低成長、鎖国でも豊かなくらし。維新、太平洋戦争の敗戦ですべてが否定されてしまいましたが、じつは、ある意味、江戸の日本は世界の先端を行った国家でした。

第一章では「武士は隠居する時期を自分で決められた」や「江戸の町はエコライフに徹底していた」など、豊かに生きられるリサイクル都市を悠々自適に過ごす江戸人ライフが書かれています。

第二章以降になると、最初は江戸時代の食生活の事が書かれているのですが「21世紀は和食の時代になる」など江戸の姿と現代社会を絡めた内容になっていきます。