長谷部誠著「心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣」

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣」

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心は鍛えるものではなく、「整える」もの。安定した心を装備することで、常に安定した力と結果を出せる。チームで干されても腐らずにレギュラーを奪い返した。ワールドカップ予選では主将としてチームを束ね、本戦への切符を掴んだ。結果を出し続ける長谷部だからこそ、多くの読者の胸を打つ。誰もが実践&応用できるメンタル術。

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 | 株式会社 幻冬舎

 

この本は、長谷部の輝かしいキャリアの武勇伝ではなく、日々の生活の過ごし方を紹介したもの。両親の誕生日には必ず電話とプレゼント、関わる人すべてを幸せにするつもりで働くナイスガイも近年は16年に結婚、翌年には第一子も誕生。

長谷部誠とは

1984- 平成時代のプロサッカー選手。

昭和59年1月18日生まれ。ポジションはMF(ボランチ),DF(右サイドバック)。平成14年浦和レッドダイヤモンズに入団。15年に鹿島戦でJリーグ初出場。16年Jリーグベストイレブン国際Aマッチ初出場は18年のアメリカ戦。20年ドイツのVfLヴォルフスブルク移籍。豊富な運動量とドリブルが特長。22年FIFAワールドカップ(南アフリカ大会)の日本代表にえらばれ,ゲームキャプテンとして,全4試合に出場。25年1.FCニュルンベルクに移籍。26年FIFAワールドカップ(ブラジル大会)の日本代表にえらばれる。同年アイントラハト・フランクフルトに移籍。静岡県出身。藤枝東高卒。

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孤独な時間を大切にする

例えば、試合に負けて落ち込んだり、悩んだりした場合は身体と心のメンテンナンスのため、長谷部は「ひとり温泉」であえて自分と向き合うことを選ぶ。「孤独な時間だからこそ、できることがある」と長谷部は言う。

その一方でドイツで新チームに移籍した際、環境に馴染むためにどんなに疲れていても「チームメイトに食事に誘われたら、絶対に断らない」と自らにルールを課す。英語と片言のドイツ語で輪に入り、ピッチから離れて一緒に時間を共有することでチームメイトたちの素顔を知ろうと努めるなど別の一面も持つ。

 

長谷部の主な語録

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【万全の準備】

・普段からやるべきことに取り組み、万全の準備をしていれば、運が巡ってきたときにつかむことができる。たぶん、運は誰にでもやってきていて、それを活かせるか、活かせないかは、それぞれの問題だと思う。

・「大一番で力を発揮するためにどうすればいい?」と聞かれるが、僕はそのときに「平穏に夜を過ごし、睡眠をしっかり取る」と答える。寝るという行為は意外と難しい。目をつむっても思い通りに寝付けないことも多々ある。だからこそ、普段から「いい睡眠」を取るために夜の時間を自分自身でマネージメントできているかが鍵になる。

 

【愚痴について】

・愚痴というのは一時的な感情のはけ口になって、ストレス解消になるのかもしれないけれど、あまりにも安易な解決策だ。何も生み出さないし、まわりで聞いている人の気分もよくない。愚痴で憂さ晴らしをするのは自分の問題点と向き合うことから逃げるのと同じ。ゆえに逆に愚痴を言わないように心がければ、自ずと問題点と向き合えるようにもなるのだ。

・愚痴だけでなく、負の言葉はすべて、現状をとらえる力を鈍らせてしまい、自分で自分の心を乱してしまう。心を正しく整えるためにも愚痴は必要ない。

 

【ライバルとの競争】

・競争は自分を進化させてくれる。次第にそう思うようになると競争が怖くなくなった。だからライバルになるような選手が加入しても、怖いとは思わない。「ポジション争いが厳しくなる」とは思うけれど、むしろ「それによって自分がどう変わるかな」という楽しみのほうが大きい。

・努力や我慢は秘密にすべきだ。なぜなら、周囲からの尊敬や同情は自分の心の中に甘えを呼び込んでしまうから。(中略)同情や心配は、心を乱す雑音になってしまう、というのが僕の考え方だ。

 

【最悪のケースを想定する】

・最悪のケースを考えるというと、何だか悲観主義者のように思われてしまうかもしれないけど、僕はそうは思わない。最悪を想定するのは、「失敗するかもしれない」と弱気になるためではなく、何が起きてもそれを受け止める覚悟があるという「決心を固める」作業でもあるからだ。

 

【迷いが生じた時には】

・答えがないようなことを延々と考えすぎて、迷いが生まれているときにどう切り替えるか。そういうときに僕は身近なところにいる「頑張っている人」を目にするようにしている。

・自分の意志が弱く、楽な方に流され、そのせいで支えてくれる人たちを傷つけてしまった。情けなくて、恥ずかしくて、もう二度とこんなことを繰り返してはいけないと強く思った。(中略)今でも楽な方に流されそうになることがあるし、実際流されてしまうこともあるけれど、そんなときは両親、恩師など、いろいろな人の顔を思い浮かべる。みんなの存在が弱い心にブレーキをかけてくれる。

・岐路に立ったときに、僕は何を大切にしているのか。もちろん、まだこれだと自信を持って言えるものは見つかっておらず、今なお模索中だけれど、ひとつだけ意識していることがある。それは「あえて難しいと思った方を選択する」ということだ。

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣より)

 

海外での評価

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ブンデスリーガ公式サイト

「典型的なスイーパー」(ドイツの英雄、皇帝と呼ばれたベッケンバウアー氏と同じと)

 

ブルーノ・ヒュブナー(フランクフルトスポーツディレクター)

長谷部誠と契約延長の話し合いを始めている。彼には特別な価値があり、引退後に私たちのクラブであるポジションを用意することを考えている。日本市場は私たちにとって重要。彼は日本でベッケンバウアーのような存在。引退後、長いスパンで共に働くことを想像している」

 

ドイツメディア『Frankfurter Allgemeine Zeitung』

「長谷部はまさに“リベロ”というべき存在だ。予測するプレーが素晴らしく、後方からピッチ上の状況を把握して最適なプレーを選択する」

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長谷部は東日本大震災のときに自身の著書「心を整える」の印税を2億円(全額)寄付しました。サッカーだけでなく人間としても素晴らしいですね。